アネモネのPSO2での冒険の記録です。 マ○オが攻略できないライトユーザーなので、攻略に役立つような内容はないです。 まったり遊んでる記録を残してます。更新も記事の内容もマイペースです。 リリパ成分多め。りっりー♪ (所属シップ・4(メイン所属)&10 メインキャラ:アネモネ サブ:メア、アネモネ(デューマン) 他) ※ブログ内の私のイラストは転載禁止です。
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クリスマスにあげるつもりだったんですが…

メア君とクリスマスをラブラブに過ごしたいんですけど、どうすれば画面を突き破ってオラクルに行けるんですかね?(真顔)




【クリスマスSS】

「アネモネさん、アネモネさーん」

 任務にも行かず、部屋のベッドでフェリシア(おっさん形状)に引っ付いて丸まっているアネモネさんに声をかける。最近は寒くなってきたので、アネモネさんは部屋から出ようとせずにダラダラしてばかりだ。

「うー……なに?」

「りり吉が暇みたいで……外に出たがってますよ?」

 面倒くさそうに振り返ったアネモネさんは、俺の肩で寂しそうにりーりーと鳴くりり吉を見る。そして数秒の間の後に、アネモネさんは俺に「メア君、どこか連れてってあげて」と言った。

「ちょ、アネモネさんは……?」

「寒いんだもん。ここでだらだらしていたいーフェリシアとぬっくぬくしてたーい!」

「うわ、だらしない……ダメ人間だ」

 りり吉が可哀相と、そう思いながら俺は溜息を吐く。仕方ないので、俺は「じゃあ外行ってきますね」とアネモネさんに言った。
 俺だって寒いの嫌いなのに……と、そう内心で愚痴を吐きつつ、俺は背を向けてりり吉とアネモネさんの部屋を出ようとする。するとアネモネさんが、声をかけてきた。

「あ、メア君、どこ行くつもりなの?」

「だから、外……」

「危ないとこ行っちゃだめだよ」

「子どもじゃないんですから……」

「とにかくどこ行くかだけ、私に言っときなさい」

「はぁ……なんか今、ショップエリアのロビーで大きなクリスマスツリー飾ってあるからそれ見に行ってきます。りり吉、まだ見てないでしょうし」
 
「……ふーん」

 興味が薄そうなアネモネさんの返事の直後、探索に出ていたロットーが帰ってくる。

「帰還した」

「あ、おかえりなさいー」

 俺がロットーに声をかけると、背後から何か殺気じみた気配が放たれたが、無視。
 俺が出かける準備をしているのを見て、ロットーが声をかけてきた。

「何処かへ出かけるのか?」

「はい。あの、りり吉とロビーの大きなツリーを見に行こうかと」

「そうか……じゃあ、俺も一緒に行こう」

「へ?」

 何故かロットーも一緒に来るらしい。
 なぜ? と思ったが、でも別に断る理由は無いので、俺は「あ、わかりました」と返事をした。
 そうして俺は改めてアネモネさんに『行ってきます』と声をかけようとすると、アネモネさんが地獄の底から這いずるような声でこんな事を言ってきた。

「ちょっと……なんでロットーと一緒に行くのよぉ……」

「え? 何でって……いや、だってロットーも行きたいって言うから」

「二人でクリスマスをいちゃいちゃする気なの……? え、私を除け者にして、ケーキを『あーん』って食べさせあったりプレゼント交換して汗だくできゃっきゃうふふする気なの? ……コロス」

「な、なに言ってるんですか……アネモネさん、恐い」

 何を考えてるのか知らないけど、そろそろこの人病院で薬もらった方がいいと思う。妄想力豊か過ぎて、本気でぞっとする。

「と、とにかく行ってきますからね」

「待ちなさいよ! 私も一緒に行くわ!」

 いつの間にかアネモネさんは、ピンク頭の方のアネモネさんになっていた。妄想が過ぎて闇堕ちしたらしい。

「二人っきりでラブラブなんてさせないんだからね! この、不潔っ!」

「りり吉もいるし……らぶらぶとか意味わかんないし……不潔って、なに?」

「うるさいー! いいから行くわよ!」

 アネモネさんはフェリシア(小型)を腕に抱え、さっさと出かける準備を始める。俺は何か既に疲れながら、自分勝手なアネモネさんの後姿を眺めた。


◆◆◆


「メア君さむいー!」

「ちょ、引っ付かないでくださいよ……邪魔っ!」

 暖房が効いてるシップ内なのに、意味不明なことを言って引っ付こうとするアネモネさんを引き剥がし、俺たちは賑やかなショップエリアのロビーにやって来た。

「メア君酷いよ! じゃあせめて手を繋ご? ね、ね、お願いー!」

「やですよ、子どもじゃあるまい」

「子どもじゃないから手を繋ぐのに……メア君は何もわかってないっ」

「はぁ?」

 意味不明すぎて、勝手にふて腐れ始めたアネモネさんに首を傾げる。俺は「なんなんですか……」と、呆れながら呟いた。

「手、寒いんですか? 今、なんかアイドルがプロデュースした手袋売ってるし、買ってくればいいじゃないですか」

「別に手が寒いわけじゃ……しいて言うなら、心が寒い……あっ」

 アネモネさんは今度は何か複雑な表情で俺を見上げ、恐る恐るといった様子でこんなことを聞いてくる。

「ねぇメア君……この流れだからもう期待はしてないけどさ……今日、何か私にプレゼントとかは……」

「へ? なんですかそれ。そんなの無いですよ?」

 何故いきなり、贈り物を要求してくるのか……俺が疑問の眼差しと共にそう返すと、アネモネさんは一瞬すごく悲しそうな顔をした後、がっくりと頭を垂れてうな垂れた。

「メア君……メア君、酷い……わかってたけど、でも酷いや……」

「ちょ、だから何がですか……意味わかんない」

 クリスマスツリーを見に来たというのに、意味不明な話ばかりで勝手に落ち込むアネモネさんに、俺は酷く疲れを感じる。何しにこの人ついてきたんだと思い溜息を吐くと、アネモネさんは泣きそうな声でまた何か言い出した。

「メア君は今日が何の日かわかってる……? クリスマスだよ……?」

「知ってますよ。知ってるからりり吉とツリー見に来たんでしょ」

「ね、クリスマスといえばカップルできゃっきゃうふふする日でしょ! ああ、わかってる、それは正しいクリスマスの過ごし方じゃないってことはね! でもさぁ、ニホンじゃそれが当たり前なんだよ! いいじゃん、私だってこんな日くらいメア君と夢見たって! 別にメア君をベッドに押し倒して襲おうとか言ってるんじゃないんだし、手くらい繋がせてよ!」

「ニホンってなに? アネモネさん、落ち着いて……」

「うるさいー! もういいよ、メア君なんて知らない!」
 
 いつの間にかまた闇堕ちしてピンクになってたアネモネさんは、キッと恐い顔で俺を睨みつける。そして泣きながら、彼女は……

「メア君のばかー! メア君なんてロットーと永遠にいちゃいちゃしてればいいよ! 皆にメア君とロットーは聖なる夜を汗だくに過ごしたって言いふらしてやるから!」

「ちょ、なにそれ! やめ……っ」

「ついでにメア君とロットーの伏字だらけのボーイズラブ本描いてやるー! そんでコ○ケで売ってやるからー!」

「やめろー!」

 ぞっとすることを叫びながら、アネモネさんは泣きながら何処かに走り去ってしまった。

「あ……」

「りりー?」

 楽しそうに笑う人々の間を物凄い速さで駆け抜け、アネモネさんの姿は見えなくなる。
 残されたのは戸惑い立ち尽くす俺とりり吉、そしてロットー。

「……な、んなんですか、アネモネさん……」

 戸惑いながらそう呟く俺に、ロットーが不意に声をかけてきた。

「メア、追いかけなくていいのか?」

「あ、あぁ……そう、ですね」

「ところで……ふせじだらけのぼーいずらぶ、とはなんだ?」

「え、それは……い、いえ、俺だって知りませんよっ! そ、そんなことよりロットー、ちょっと頼みがあるんですが」

「なんだ?」

 アネモネさんを追いかける前に、俺はやらなきゃいけない事を思いつく。

「えと、ちょっとタイムアタックお付き合いしていただいていいですか?」

「あぁ、わかった」

 頷くロットーは俺の考えを理解したのか、『なぜ?』とは問わなかった。
 そして俺はりり吉を肩に乗せたまま、クロトさんの元へと走る。本当に面倒くさい人だと、アネモネさんのことを考えながら。


◆◆◆


「メア君のあほー……どうしてメア君は、こんなに尽くしてるのにわかってくれないかなぁ……ホントにホモ本描いてやろうか、あの野郎……」

 何処かに逃走したアネモネさんは、惑星リリーパの採掘場にいた。リリーパたちの居住区で、給水タンクの傍に膝を抱えて座り込んで、なにかブツブツと呟くアネモネさんを見つける。フェリシア(小型)はそんなアネモネさんを放っておいて、傍のリリーパたちと一緒に何か話し込んでるようだった。

「……アネモネさん、見つけましたよ」

「……メア君」

 近づき、俺が声をかけると、アネモネさんは顔を上げる。アネモネさんは「なんでここがわかったの?」と、不思議そうに俺に聞いてきた。

「リナさんに言って、探してもらいました」

「……メア君の愛の力じゃないんだね」

 俺の返事にがっかりした顔を見せるアネモネさんに、俺は呆れながら「そんなわけないじゃないですか」と返す。するとアネモネさんは、またふて腐れたように膝を抱えて蹲った。

「いいもん、メア君は男が好きなんでしょ。だから私なんて眼中にないんだ」

「やめてくださいよ。……もーせっかくプレゼント持って来たのに、そんなこと言うならあげませんよ?」

「え、ほしい!」

 素直に返事をして顔を上げるアネモネさんに、俺は溜息を吐きながらも、さっき買ってきたばかりのプレゼントを手渡す。

「はい、どーぞ」

「お、おお……これは!」

 アネモネさんに手渡したのは、真っ赤なカラーリングが派手なカタナだった。レアリティは低いけど、でも結構強いし『エ○ァ二号機みたいでかっこいいから欲しいなぁ』と常々アネモネさんが(意味不明なことを)言ってたのを覚えていたのだ。

「ラムダキャスティロン!」

「欲しかったんでしょ?」

「うん!」

 ショップの値段はレアリティのわりには微妙な高額さで、なかなか買うのに踏ん切りがつかなかった様子だったけど、でもやっぱりコレが欲しかったらしい。嬉しそうに喜ぶアネモネさんを見て、なんだかこっちも少し嬉しくなった。

「すごい、これ微妙に高いのに、メア君よく買えたね! しかも光属性!」

「まぁ、所持金全部と少しタイムアタックしてきましたけど……」

「め、メア君が私の為にそこまで……っ」

 アネモネさんは涙目でカタナを抱え、「ありがとう!」と言う。俺は「クラフトして大事に使ってくれると嬉しいです」と、彼女に返した。

「うん……うん! そうする! もう、一生使うよ!」

「大袈裟な……でも、クラフト難しかったりして。アネモネさんに出来るんですかねぇ」

「カタナの為にがんばるわ……いざとなればACチャージして……」

「やめて!」

 相変わらず無茶なことを平気でしようとするアネモネさんを制止し、俺は「それじゃ帰りましょ」と彼女に声をかける。

「ナウラのケーキ予約してあるんですから、貰って帰らないと。今日はみんなでケーキ食べるって約束じゃないですか」

「うぇへへーメア君メア君」

「なんですか、気持ち悪い笑い方して」

 ご機嫌なアネモネさんは、俺の隣に立って笑う。

「メリークリスマス!」

「……メリークリスマス」

 結局手は繋がなかったけど、アネモネさんは満足そうだった。

【おわり。】

なお、減ったメア君の所持金はその後、倉庫のアネモネ貯金から補填されて元にもどった模様。あれ、これって結局私が自分のメセタで買った(ry

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